今年から本格的に筋トレを始めることにした。

今までヨガやアニマルフローなど、どちらかといえば身体の『軸』をメインに鍛えてきたのだが、思いつきで今年SASUKEに応募すると口走ったが為に本格的な筋トレを再開せざるを得なくなったというわけだ。

人間の身体にはマッスルメモリーと言って、昔鍛えた筋肉を記憶する機能があり、この職業につく以前スポーツジムでアルバイトしていた際にしこたまトレーニングさせられていたのでなんだかんだでやれば戻る、という自信はある。

問題はそのトレーニング方法だ。

一度でもSASUKEをご覧になった方はご存じだろうが、全ステージにおいてバーを掴んだままぴょんぴょん跳ねたり、壁をよじ登るためにぴょんぴょん跳ねたり、とにかくぴょんぴょん跳ねる必要がある。あんなにぴょんぴょん跳ねる種目をクリアするのに室内でちまちまトレーニングしているだけでは歯が立たないのは猿でもわかる。

なので今まで行なっている室内トレーニング＋屋外でのトレーニングも取り入れることにした。

屋外でしかできないSASUKE専用トレーニングとは何か。

ここまで言えば答えは簡単。

『うんてい』だ。

うんていとは学校や公園にある梯子のようなもので、そこにぶら下がってチンパンジーのように前後に行き来する、誰しもが一度は遊んだことのあるお馴染みの遊具である。

早速近所でうんていのある公園を探すのだが、安全性の問題なのかジャングルジムはあってもうんていは無いという場所がほとんどで、このままうんていを見つけることが出来なかったら自宅の庭にSASUKEステージを再現する以外にSASUKEを攻略する方法が無くなってしまう。

もちろんそんな土地もお金もあるはずがないので意地でも近所でうんていを探し出さなければならない。

SASUKEのトレーニングをするための遊具を探すのにここまで苦戦を強いられると思っていなかったので、改めてSASUKEの厳しさを思い知らされ途方に暮れていると、どうやらこの整骨院の近くにうんていのある公園があるらしいという情報を患者さんから手に入れることが出来た。

続く